アジアの布と暮らす | TOTAN オススメ本

アジアの布と暮らす

           アジアの布と暮らす

アートダイジェスト(編) アートダイジェスト ¥3501(税込)

この本は私がお店を始めた頃に購入しました。
「アジア」は好きだけど「雑貨」は好きだけど詳しくはない。

いろんな国のこと、そしてその国で暮らす人々とその生活について
とにかく勉強したくて知りたくてちょっと高かったけど
思い切って購入したらとにかく情報がしっかりしていて
今でも時々読み返している大切な一冊です。

この本の特徴は「とにかくアジアの布を見られること」。

古布などのとても値段がつけられないコレクションや
通常手に入れることができる布なども紹介しています。

単に国や織りの歴史についてだけではなく
インテリアの装飾として現代の日本でどう使うか、また
その布のケアはどうするのかといった役に立つアドバイスも
とても勉強になる本です。読んでいて楽しいし。

アジアはとても広くて近い

読み終わったあとにはそんな気持ちになるでしょう。

織りの違いもさることながら色使いなどのセンスにも
良い意味で民俗の違いがあるのです。

違っていたり似ていたり
そういうのって楽しいなぁと改めて実感します。

カラーページが多いので鮮やかな模様や色彩を
手にとるかのように見ることができるのも特徴です。

それにしても美しい。
布フェチでなくともうっとりしてしまいます。

人間が作り出す様々な物の中で
ここまで生活に密着し、姿形を変えつつも
作り手の個性や想像力を刺激し
1本の糸がキャンバスに変貌する
こんなに素晴らしい物があるなんて。

この本を読んでから私の布に対する見方は変わりました。
先月ここでオススメしたカンガ・マジックもそうですが
一枚の布にはたくさんの使用法があり
どう使うかは使う人間次第だ、ということを。

現在もTOTANで布をオススメする際は
ベッドカバーと表記してあってもそれ以外にも
使用法はあるということを(カーテンやタペストリーなど)
ショールやストールであっても首や肩に巻くだけでなく
シングル暖簾やテーブルセンター(または逆)にもなると
いうことを一言付け加えるようにしています。

布の楽しさ、想像の楽しさを味わう事のできる最高の素材だから。

巻末にはサリーやサロンの巻き方も掲載されています。
染織をしている方だけではなく、アジアをもっと知りたい方
インテリアコーディネイトを楽しみたい方にもオススメです。

この本で紹介されている高級な古布などは
残念ながらTOTANでは取り扱いがありません。

でもいつかはこの本に出てくるような
「物語」のある布たちを紹介できるような
そんなお店にできたらいいなと思っています。

※1/27未掲載分を追加で掲載しました。
そちらも読んでみてね→1/27のオススメ本

AKANE