料理人 | TOTAN オススメ本

料理人

料理人 ハリー・クレッシング(著)
一ノ瀬直二(訳) 早川文庫 ¥720(税込)


この本を貸してくれたのはさとこです。
ならばこの本は彼女が紹介するファンタジーや児童文学か?
いえ、全く違います。なんとも言えない恐ろしさです。

彼女が「AKANEは好きかもしれない」と紹介する本は
大抵彼女は苦手な本で私は物凄く気に入ることが多いから。

楽しくておバカな本(映画含む)は勿論大好きなのだけど
道徳的な「善」を扱うものよりも誰しもが併せ持つ
「毒」とか「悪」の方が私には魅力的に写るのです。

特に「子どもの毒」。
または「子どもの残酷さ」。

それは勿論大人になった人たちにも残っていてある程度は
緩和(調教?)されるもののやっぱり残ってる気がする。

正直に言うとよくわからない本です。
だけど残酷さとドキドキと読み進めて行くうちに
本と読み手の間にじわじわと広がっていく違和感と恐怖。
その楽しさを知っている人には快感だと思います。

この本を楽しむには他のレビューなど見ないで
なんの先入観も持たずに読み始めることが必要です。

読み終わったあとにさとこに感謝しました。
なんの情報もくれないでおいてくれたことを。

ミステリーとか怪奇とか推理とかジャンル分けが
苦手な店主ですが(音楽のジャンル分けも苦手)
敢えて言うなら「童話」に近いのではないかと思います。

一人のコックが一体なんだと言うのか。

コックと泥棒その妻と愛人を好きな人はハマるかも。
内容は全く違うけどあの淡々とした恐怖感とか
どうにもできない向こう側への違和感とかを
ふつふつと楽しめると思います。

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もっと文章表現がうまくならないと
こういう本の紹介はできませんね・・・(反省)

本の紹介(人にモノを薦める)って本当に難しいです。
過去に読んだ本で大好きな本はいっぱいあるのに
読み返す時間に追われています。
新しい本も読みたいし・・・。(また積ん読になってます)

amazonに画像が無い本も多いし!

それでもやっぱり面白かった本は紹介したいので
更新頻度は少なめになったとしても(なるかも?)
みなさまアハハと笑って許してやってくださいませ。

AKANE