ふしぎな図書館 | TOTAN オススメ本

ふしぎな図書館

            ふしぎな図書館  
 ●ふしぎな図書館●
村上 春樹 (著) 佐々木 マキ (イラスト) 講談社 ¥1,500 (税込)

とにかく実際に手にとって見てほしい!
かわいい紙ケースに、ふかふかでオレンジ色の表紙の本が入っているんです。
私が持っているものは、パールピンクのきらきらしたオビがついていて
(初めて見たとき、村上春樹っぽくない!と驚きました)、
内容をどうこう言う以前に、「もの」としてとってもかわいい一冊です。

内容は、以前に「図書館奇譚」として発表されたものの改稿版。
なあんだ、読んだことあるよ、という人もいるかと思います。
でも、
「図書館奇譚」は暗く、恐ろしい雰囲気だったのに対して、
こちらはほぼ2ページごとに佐々木マキさんのイラストが入っていて、
ホラーというよりは少年探偵物のような読みごこちになっています。

「図書館奇譚」は短編小説だったのですが、
こちらはイラストが多いので、「絵本」のカテゴリーに入れました。
小さなお子さまにはちょっと読むのはむずかしいかも。
怖いのが平気なら、小学校高学年くらいからおすすめします。

図書館に本を借りにやって来た「僕」は、
受付で地下に下りるようにと案内され、
「この図書館に地下があったなんて」と思いながら
階段を下りていきます。
奇妙な老人に案内されて行き着いたのは、
広大な迷路の先の・・・?
相変わらずちょっと情ない羊男と、恐ろしい老人。
「僕」は、うまく切り抜けることができるのでしょうか?

村上春樹は「羊男のクリスマス」しか読んだことがない、という人や
村上作品の羊男の大ファン!、佐々木マキ大好き!という人に
ぜひともおすすめいたします。

ほんとにかわいいので、プレゼントにもいいかも。
ぜひともオビ付きのものを手に入れてくださいね!

さとこ