TOTAN オススメ本 -5ページ目

マザー・グース

            マザー・グース (2) 


谷川 俊太郎(訳) 和田 誠(絵) 平野敬一(監修) 
       講談社文庫 ¥390 (税込)

[ このシリーズは全4巻で構成されており、画像は2巻です。 ]

私が今さら紹介するまでもなく、
みなさんご存知のあの有名なマザー・グースです。
でも実はちゃんと読んだことのない人がほとんどなのでは?

一口にマザー・グースといっても、
さらりとへんてこなもの、かわいいもの、短い中に謎を含むもの、
きれいな心を表現したもの、はっきり言ってグロいもの、
実際の事件をモチーフにしたもの、教育的なもの、と
とにかく様々。いろいろです。

ちょっとでも興味のある人には、手にとりやすい大きさと価格の
このシリーズをおすすめします。

1巻には小さなかわいい詩が96篇。
2巻はいろいろな変わった人が登場して92編。
3巻では数え歌やなぞなぞなど109編。
4巻には物語になっている長めのものが39編。

それぞれの巻には、すべての原詩と解説がついています。
4巻には23曲の楽譜と、全4巻336編の総索引。
文庫サイズながら、あなどれない盛りだくさんさです。

そして特におすすめする理由の一つとして、訳の良さがあります。
原詩の持つリズムの良さを失わず、口に出したときのなめらかさは
「さすが大御所による翻訳」、と感じさせられます。
本当に、もとから日本語で書いたみたいです。

・・・ところが実は私は和田誠さんのイラストを見て買ったのです。
ほぼ全ページの下半分にイラスト入りですよ!
和田誠さんファンは買いですよ~!
(コホン)・・・ファンじゃない人にも嬉しいたっぷりのイラストです。

マザー・グースや詩というジャンルそのものに
けっこう好き嫌いが分かれるかと思いますが、
このシリーズは本当にとてもよくできているので
マザー・グースの本を持っていない人にこそおすすめしたいです。

自分で何かを書いている、という人にもおすすめしたいかも。

さとこ

料理人

料理人 ハリー・クレッシング(著)
一ノ瀬直二(訳) 早川文庫 ¥720(税込)


この本を貸してくれたのはさとこです。
ならばこの本は彼女が紹介するファンタジーや児童文学か?
いえ、全く違います。なんとも言えない恐ろしさです。

彼女が「AKANEは好きかもしれない」と紹介する本は
大抵彼女は苦手な本で私は物凄く気に入ることが多いから。

楽しくておバカな本(映画含む)は勿論大好きなのだけど
道徳的な「善」を扱うものよりも誰しもが併せ持つ
「毒」とか「悪」の方が私には魅力的に写るのです。

特に「子どもの毒」。
または「子どもの残酷さ」。

それは勿論大人になった人たちにも残っていてある程度は
緩和(調教?)されるもののやっぱり残ってる気がする。

正直に言うとよくわからない本です。
だけど残酷さとドキドキと読み進めて行くうちに
本と読み手の間にじわじわと広がっていく違和感と恐怖。
その楽しさを知っている人には快感だと思います。

この本を楽しむには他のレビューなど見ないで
なんの先入観も持たずに読み始めることが必要です。

読み終わったあとにさとこに感謝しました。
なんの情報もくれないでおいてくれたことを。

ミステリーとか怪奇とか推理とかジャンル分けが
苦手な店主ですが(音楽のジャンル分けも苦手)
敢えて言うなら「童話」に近いのではないかと思います。

一人のコックが一体なんだと言うのか。

コックと泥棒その妻と愛人を好きな人はハマるかも。
内容は全く違うけどあの淡々とした恐怖感とか
どうにもできない向こう側への違和感とかを
ふつふつと楽しめると思います。

-----------------------------------------------

もっと文章表現がうまくならないと
こういう本の紹介はできませんね・・・(反省)

本の紹介(人にモノを薦める)って本当に難しいです。
過去に読んだ本で大好きな本はいっぱいあるのに
読み返す時間に追われています。
新しい本も読みたいし・・・。(また積ん読になってます)

amazonに画像が無い本も多いし!

それでもやっぱり面白かった本は紹介したいので
更新頻度は少なめになったとしても(なるかも?)
みなさまアハハと笑って許してやってくださいませ。

AKANE

アジアの布と暮らす

           アジアの布と暮らす

アートダイジェスト(編) アートダイジェスト ¥3501(税込)

この本は私がお店を始めた頃に購入しました。
「アジア」は好きだけど「雑貨」は好きだけど詳しくはない。

いろんな国のこと、そしてその国で暮らす人々とその生活について
とにかく勉強したくて知りたくてちょっと高かったけど
思い切って購入したらとにかく情報がしっかりしていて
今でも時々読み返している大切な一冊です。

この本の特徴は「とにかくアジアの布を見られること」。

古布などのとても値段がつけられないコレクションや
通常手に入れることができる布なども紹介しています。

単に国や織りの歴史についてだけではなく
インテリアの装飾として現代の日本でどう使うか、また
その布のケアはどうするのかといった役に立つアドバイスも
とても勉強になる本です。読んでいて楽しいし。

アジアはとても広くて近い

読み終わったあとにはそんな気持ちになるでしょう。

織りの違いもさることながら色使いなどのセンスにも
良い意味で民俗の違いがあるのです。

違っていたり似ていたり
そういうのって楽しいなぁと改めて実感します。

カラーページが多いので鮮やかな模様や色彩を
手にとるかのように見ることができるのも特徴です。

それにしても美しい。
布フェチでなくともうっとりしてしまいます。

人間が作り出す様々な物の中で
ここまで生活に密着し、姿形を変えつつも
作り手の個性や想像力を刺激し
1本の糸がキャンバスに変貌する
こんなに素晴らしい物があるなんて。

この本を読んでから私の布に対する見方は変わりました。
先月ここでオススメしたカンガ・マジックもそうですが
一枚の布にはたくさんの使用法があり
どう使うかは使う人間次第だ、ということを。

現在もTOTANで布をオススメする際は
ベッドカバーと表記してあってもそれ以外にも
使用法はあるということを(カーテンやタペストリーなど)
ショールやストールであっても首や肩に巻くだけでなく
シングル暖簾やテーブルセンター(または逆)にもなると
いうことを一言付け加えるようにしています。

布の楽しさ、想像の楽しさを味わう事のできる最高の素材だから。

巻末にはサリーやサロンの巻き方も掲載されています。
染織をしている方だけではなく、アジアをもっと知りたい方
インテリアコーディネイトを楽しみたい方にもオススメです。

この本で紹介されている高級な古布などは
残念ながらTOTANでは取り扱いがありません。

でもいつかはこの本に出てくるような
「物語」のある布たちを紹介できるような
そんなお店にできたらいいなと思っています。

※1/27未掲載分を追加で掲載しました。
そちらも読んでみてね→1/27のオススメ本

AKANE

言いまつがい

           言いまつがい

糸井重里(編) 東京糸井重里事務所 ¥1575(税込)

かなり売れた本なのでご存知の方も多いかと思います。
が、敢えてご紹介致します。

ご存知でない方はコチラ↓を参照されることをオススメします。
(「言いまつがい」の投稿はまだまだ続いてます。続編にも期待!)

◆ほぼ日刊イトイ新聞◆

◆言いまつがい◆

百聞は一見にしかず、この本の面白さは読めばわかります。

でもそれじゃぁ紹介の意味がなさすぎるので
ほんのちょこっとだけ説明しますね。(手抜きじゃないよ)

この本のおもしろさはポイントは
「誰にでも一度は経験のあること」にあると思います。

焦ってる時、怒ってる時、混乱してる時
ぼんやりしてる時、なんでもない時

人は人生に一度くらいは言い間違えてしまうものです。

そう、いつもは間違えないような言葉も
もしくは自分ではずっと間違ってるなんて思ってなかった言葉も。

接客中にお客さんに「大変お待たせしました」と
言うべきシーンで「大変お待たせいたした!」と
サムライ言葉で言いまつがってしまったこと・・・

昔好きだったアーティスト名と歌を思い出せず
ひねった頭から出てきた曲名は「マンキーモジック!」
(店主の実話です。ほぼ日にも掲載されました^^;)

要するに日常に潜む「言い間違え」に
ツッコミを入れる本なのですがさすがはイトイさん。

この本は「本自体がまつがっている」のです!(笑)

本屋さんは平置きするのが大変だったことでしょう。
角が丸かったりカットが斜めだったりして
「装丁」から間違っているのですから・・・

◇この本は電車の中では読めません!
◇この本は人に貸すと帰ってきません!
◇この本は笑い事ではすまされません!

ちなみにTOTANに置いてあるのですが
読む人読む人、虜になってしまいます。

飲み屋さんや病院の待合室にあったら
自分の「言いまつがい」披露で会話が弾む事間違いなし。

言葉遊びの面白さを再発見させてくれる不思議な本です。

これからもほぼ日ブックスに期待しつつ
今日のオススメ本紹介を終わるます。

ん?

AKANE

トニー滝谷

            レキシントンの幽霊

村上春樹(著) 文藝春秋 ¥1233(税込)
[“トニー滝谷”は画像の“レキシントンの幽霊”に収録されています]

寂しい話でしよ
ボクも読んでて悲しくなったでし

孤独に育った主人公はでしね、自分の事を不幸だなんて、思っ
た事がなかったでし。

でも、恋をしたでし

そして結婚したでしよ

幸福の後の孤独は・・・

最初の孤独とは、きっと全然違うでしよね

そんな話でし


この作品はでしね、昨日から(1月29日)上映されてる
映画「トニー滝谷」の原作でし

村上春樹の本が映画になるなんて、珍しいでしからね

ボクは見に行くでしよ

気になる人は見に行くでしよ

気にならない人は、原作読んでみてから、決めるでしよ

短編でしからね。すぐ読めるでし


ユッキー

※店主注:タイトルの作品は「レキシントンの幽霊」に
一緒に収録されています。ご注意下さいませ。

夫婦茶碗

            夫婦茶碗

町田康(著) 新潮文庫 ¥420(税込)

私が初めて読んだ町田さんの作品。
というかミュージシャンだと知ったのは後でした。

買ったのはいつ頃だろう?
だいぶ前な事は確か。というのも
当時つきあっていた人とちょっと色々あって
「夫婦茶碗」というタイトルに惹かれて
手にとったのを覚えているから。

本屋に行くとその時買った本で
自分のアンテナとか興味とか悩みがわかる(笑)

本を開いた瞬間から町田ワールドに引きずり込まれた。
小気味いいテンポがまるで落語のようで
1ページ読まない内にレジへ歩き出していた。

本屋から小走りで出て(心の中ではスキップ状態)
電車に乗り込みズゴゴゴゴーと読みふけった。

ソファーに並んで腰をかけ押し黙っている夫婦。
そんな描写からこの物語は始まる。

べらんめぇ口調で天才的なポジティブ頭の夫と
謙虚で貞淑で粗雑で長屋のおかみさんのような妻。

夫が働かないのでお金もないから食べるものも無い。
だからこの夫婦は二人並んで押し黙っていたのである。

一度口を開けばお金や仕事や食べ物の話に
なってしまうので「働けば口をきけるようになる」と
“社会貢献”と愛する妻の為に新しい職業を思いつくが・・・

この本はおかしいです。
「面白い」とか「笑える」とかそういう言葉じゃ表せない
「おかしさ」が怒涛のように襲い読み手を圧倒させます。

詩心と色気のあるものを妻に買わせたくて必死になる夫。

この本で私が好きな箇所は突如として浮上した「鶏卵問題」。

「たかが」鶏卵に異様なまでの執着を見せ
(↑店主注:悪気はありません)
一家の滅亡を防ぐべく日夜頭を悩ませる夫。

このくだりを読んだ時に私の頭の中に浮かんだ絵は
一生忘れることができないくらいの衝撃でした。
(時々思い出し笑いするほど)

夫婦と言っても一口には語れないほど
いろんな形の夫婦があると思うけれど
貧乏を楽しめる夫婦っていいなぁ・・・。
(ちょっと違うけど)

もう何度読み返したかわからないけど
時々ふっと読み返したくなる大切な本です。

いつか小熊のゾルバに会ってみたい。

一緒に収録されている「人間の屑」も面白いです。

全ての「ダメ男好き」の女たちにオススメしたい一冊。
(そんな私もダメ男好き。)

AKANE

美女と野球

            美女と野球

リリー・フランキー(著) 河出書房新社 ¥1365(税込)

リリーさんのことが気になりはじめたのはいつだろう。
テレビで拝見した時スケベそうでいいなぁと思った。

そう、唐突にへんな話しでごめんなさい。
私はスケベそうな人がけっこう好きなんです。

・・・暴露?

新宿LOFTプラスワンの店内にも
正面に大きく鮮やかなリリーさんの壁画があります。

ロフトプラスワン

リリーさんのことは気になっていたけど
彼の本を読んだのは初めて。

周囲の人から「リリーさんいいよぉ」とか
「リリーさんのラジオが面白いよ」とか
聞いてる内にいつしか彼は超売れっ子になってしまった。

そういうタイミングのズレみたいなのがあると
意地を張ってしまうのがいつもの私なんだけど
(例えば話題になりすぎたからあの映画は見ません、とか)
今回はBO○KOFFの¥100コーナーに負けました。

「美女と野球」

タイトルだけでもあっさり笑わせてくれたこの本。
実はリリーさんの処女作になる筈だったとあとがきに書いてある。
(実際は三冊目の本になったそうです。)

1993年頃からの雑誌の掲載をまとめた本。
本の中からいくつかのタイトルを抜粋します。

◇シンクロ鬼コーチ
◇普通のSEXアカデミー賞
◇ゴムとエイズとベトナム美人
◇チリ紙の女
◇性的に未熟な人間
◇SEXなんてなければいいのに
◇なめ猫の免許証
◇オカンがガンになった
◇日常の中の非日常
◇コントの国の人

この中に1つでもピンときた人は読むべきです。

読み終えた感想は「あぁ私の直感は間違っていなかった」です。

あの独特の個性を放つ絵の持ち主、リリーフランキーという人を
ほんの少しだけ覗き見ることができます。

比喩の上手な大人、私の憧れです。

AKANE

死ぬかと思った

           死ぬかと思った

林雄司(編) アスペクト ¥1050(税込)

店主の好きな林さんが運営しているWebやぎの目の本です。

ホームページに投稿された作品を一冊の本に
まとめたものだけど全て末尾が「死ぬかと思った」(笑)

しかも『低レベルな臨死体験集』って・・・レベルは色々です。

単純に笑える恐い話が満載です。
意外にみんないろんな過去があるんですよね。

ちょっとエッチな死ぬかと思った話からグロくて恐~い体験まで。
人間ってほんとバカで可愛いなーと再確認させてくれる筈です。

もともとは飲みの席で林さんが
「死ぬかと思った体験ある?」といろんな人に
聞きまくっていたそう。それが本になっちゃうなんて!

店主は林さんのイベントにハマってます。
みんなもハマれ~~~!!(笑)

ちなみに今は5まで出てます。
ちなみにちなみに店主の蔵書はどれもサイン付き!えへへ☆
だってファンなんだもーん♪(←ミーハー)

さぁ!貴方も画像をクリッククリック♪やぎの目ワールドへGO!
飲み会の時は「死ぬかと思った報告会」してみてください。

AKANE

ヤンとカワカマス

           ヤンとカワカマス

町田 純 (著) 未知谷 ¥1050 (税込)

どのカテゴリーに入れようか本当に迷いましたが、
児童文学ではないと判断して「小説」へ。
大人に読んで欲しい、素敵なお話です。

この本は、ちょっとオススメしづらい本です。
私はとても好きなのですが、好みは分かれるかも。
童話やファンタジ-を読んで考えるのが好きな人向けです。

内容については、読んでみていただかないとなんとも言えません。
そんな紹介ありか!?って気はするけど、この本については
「言ってしまうと失われるもの」がたくさんあると感じるので。
あらすじや作者の意図などではなく、私が好きと感じたことをお伝えして
読んでみたいと思っていただければ幸いです。

この本の中では、時間がとてもゆっくりと流れています。
ヤンという名の、一人で静かに暮らす猫。
広々としていてあざやかで、ふと寂しくもある草原。
そしてカワカマス。(←重要です)
物語の中に出てくるキャラクターや小道具のひとつひとつが
物語において重要であり、世界観を生き生きとしたものにしています。
サモワールで沸かしたお茶、小一時間ほどの会話、散歩。
直したばかりの蝶番、銀色の川、名の日のお祝い。
天気や時刻によって刻々と変わる風景の描写。

とてもきれいな景色、とてもきれいなこころ。
でも読み終わった後、きっと「え??」「ん??」と
何か解決されない気持ちになると思います。
それは謎を残して終わる、というのではなくて、
その草原に浮遊しているような、風船の手を放してしまったような、
捉えどころのない不思議な気持ちです。

そのあざやかな草原の描写と
不思議な気持ちを残すストーリーによって、
作者があとがきでも書いているように
きっとあなたもその草原に閉じ込められてしいます。

その不思議な気持ちを抱えて草原をさまよってみたい方は
ぜひ手にとってみてください。

あざやかな秋の草原がこの本の中にありますよ。


追記 
 惜しむらくは「まえがき」と「あとがき」がちょっと長くて
 草原に浮遊するあなたの足を引っ張るかもしれません。
 どんな本でもそうだけど、読後感を楽しみたい方は
 「あとがき」を読むのは少し後にすることをおすすめします。

さとこ

ダーリンは外国人

            ダーリンは外国人―外国人の彼と結婚したら、どーなるの?ルポ。

小栗左多里(著) メディアファクトリー ¥924(税込)

「外国人の彼が欲しい~!」「外国人と結婚したぁ~い!」
そんな人にまずはこれを読め!とオススメしたいのがこの本です。

店主の手元には今この本がありません。
オススメしまくった結果誰に貸したかわからなくなりました。
私から借りたという覚えがある人は早めに返却お願いしまーす。
(今後本の貸し出しはしない方向にしましたので!忘れるんだもん)

続編の「ダーリンは外国人2」と英語に対しての本
「英語ができない私をせめないで」が出版されています。
ですが1という勢いもあってかこの本が1番評判もいいみたい。

それは私もとても同感です。
本というのは不思議で初めて手に取って読んだ時のインパクトが
読者に強く残ってしまう時がありますよね。(読み手側の問題も多い)

この本の場合は決して2が面白くない訳ではなくて
やはり印象が強すぎた結果なのかなぁと思っています。

私が書店で見たのはかなり前です。
オレンジ色のシンプルな装丁とタイトルに惹かれました。

語学オタクと呼ばれるNGO主催のトニーさんと
日本人で漫画家の左多里さんの日常を描いた本です。

この本のオススメしたい所は「とにかく笑える!」ところ。

トニーさん=全ての外国人夫 という図式は
あてはまらないのはわかっているけど
トニーさんが面白い人なのと会話のキャッチボール先の
左多里さんという受け手の面白さの2つが
“国際結婚”だけではなく“結婚”の楽しさを
充分に伝えていると思います。
(店主も一瞬“結婚”したくなりました)

所々にトニーさんのレポート(コメントというか意見)も
書いてありそれも興味深くてとてもおもしろいです。

「ダーリン☆」「なんだいハニー♪」

そんな甘い関係はないです!と書いてるけど
まるでコントのような二人の関係は読む人を笑顔にします。

勿論楽しい事ばかりではなくて
“結婚”や“生活”にまつわるたくさんの苦労話や
“価値観の違い”(←これは国の違いというか個人の違い)
日本という国への疑問など切実な問題もたくさん。

とまどいながらもお互いの違いを楽しんでいる二人。
そんな二人の生活を他人ながら愛しく思ってしまう
この本は笑顔の生まれる不思議な本だと思います。

かなりオススメ。読むべし。

AKANE